テスト 毎日毎日学校と塾とだけを往復して、勉強とテストの繰り返し。 そうしてやっとの思いで入った高校でも、また同じことの繰り返し。 もううんざりだ。 我慢出来なくなって、思わず自殺してしまった。 死んだはずなのに、気付いたら何もない場所にいた。これがあの世だろうか。 一人の白い服を着た見知らぬ奴(天使、とかいうのだろうか?)がいて、手にしたリストと僕の顔をじろじろ交互に眺めて言った。 「自殺は地獄行きです。貴方の行き先はテスト地獄ですね」 そこでは文字通り、ずっとテストを受けさせられるのだという。 「そんな! 天国とまでは言わないよ、せめて、他の地獄へ行く方法はないの?」 テストがイヤで死んだのに、死んでからもそれに、しかも永遠に苦しめられるなんてまっぴらだった。 彼(彼女?)は、少し考えてから答えた。 「そうですね・・・テストを受けて合格して頂ければ可能ですよ。すごく難しいテストなので、合格者は100年に一人出るか出ないかですが」 中学時代は、テスト三日前から勉強してました。 高校時代は、一夜漬け。 大学時代は、ほぼ朝漬け。 どんどんナメてかかっているのが丸分かり。(434字) →戻る |
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